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休業13日目

 三春「大桜」です。

 ちょっと分かりにくい町外れにあるので、毎年ほぼ貸し切りで見られます。他の桜よりちょっと遅めの開花で、老木に舞い落ちる雪の如く、眞白な花を咲かせます。

 三春という町は、あちこちに桜が咲き誇り、高台から見下ろすと、うっすらと桜色に霞んで見えます。とりわけ静かな今年ですが、何も変わらず、花開き、春を迎えているのです。

 と、まぁ、毎日が定休日な私は、あちこちとドライブしながら、桜を愛でております。

 花粉症もだいぶ落ち着いてきたので、庭仕事も始めました。草取りは、最初が肝心でございます。端から順繰り、ちまちまと草を取ります。この作業は、かなり好きなのです。実は、亡き父も同じでして、晩年は、自分の生業は草取りだと思っていたほどです。認知症で記憶が曖昧になっても、草取りのことだけは、いつも気にしていました。その影響かどうかは分かりませんが、私も草取りは好きなのです。仕事の結果がすぐに見えるからでしょうかね。土に触れていると、気持ちがいいのですわ。晴れ晴れするというか、さっぱりするというか。土はいいです。

 ここに来たばかりの頃、家の前の側溝が枯れ葉と泥で埋まっていました。雨が降っても、水は側溝に流れず、道を流れていたのです。草もがっしりと根を張り、何をどう手をつければいいのか分かりませんでした。もう、側溝など無かった事にしようと思っていました。

 それが、ある冬、突如としてスイッチが入り、側溝さらいを始めたのです。

 ついで、側溝に覆いかぶさった草を除去。藤ツルとヨモギが根を張り、スコップと、クワと、剪定バサミと、あらゆる道具を駆使して、根を掘り起こし、側溝に蓄積された泥と枯葉を掘り上げました。1日に進む距離は、1〜2mです。営業の合間を縫って、土方仕事に励んだ冬でした。

 その時掘り上げた泥は、駐車場の脇に運びました。枯れ葉を含んだ泥も、乾けば肥沃な土になります。砂利入りの見てくれば良くない土ですが、そこにワイルドストロベリーの苗を植えました。これは、食べるためというよりは、増えてくれれば、グランドカバーのなるので、雑草の宝庫にはならないだろうとの策略です。

 見事成功。藪と化していた場所は、ワイルドストロベリー畑になったのです。最終処分セールで買ったチューリップの球根と、ムスカリも植えました。小さな花壇の誕生です。

 今年もチューリップが出揃いました。たいした手入れをしなくても、ちゃんと育つものですね。

 草取りは、しますよ。そりゃ、趣味ですから。