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休業152日目

 残暑、厳しいです。

 酷暑を理由に庭仕事を放棄していたら、あっという間に草の波に飲み込まれてしまった。

 ちょっと涼しい時を狙って、草刈りを始めたのだが、モノの数分で断念。

 9回目の記念すべきハチ刺され。

 回を重ねるごとに、処置が上手くなっているのだが、万が一は否めない。

 前回刺された時、初めて病院へ行ったのだが、事前に電話していたのもあり、順番待ちしている人たちを差し置き、優先して診察してもらった。その際、ハチ毒の抗体検査をしたのだが、8回刺されていたにもかかわらず抗体はなかった。つまり、ショック症状は起きないとされた。が、次回も同じとは限らないので、もし刺されたら速攻来てくださいと言われた。

 それからは、今まで以上に注意していた。

 今回は、蜂の巣があるのを分かった上での失態。巣の側ではなかったので、油断していた。

 あっ。

 そう思った時は、右手の中指に鋭い痛みが走っていた。

 やばっ。

 刺された指を押さえ、刺したハチを確認し、台所へ直行。

 電話を側に置いて、水道の蛇口を捻った。

 水流の中に指を出し、刺された場所を摘んで毒を出す。

 ハチの毒は、水溶性なので、間髪おかず洗い流すのが一番なのである。

 ジンジンした痛みがあるが、その他の症状はない模様。

 しかし油断はできない。何しろ9回目なのである。

 ハチに刺されたと言うと、2回目からは死んじゃうんじゃないの?と多くの人に言われる。間違いではないが、正解でもない。ハチ毒の抗体さえ出来なければ、体が過剰反応することはない。よく言われる「アナフィラキシーショック」は、抗体ができた場合に体内に入って来た毒に対して、必要以上に防御してしまい、結果、自らの身体の機能が暴走してしまうのだ。

 抗体の有無は、2回目以降確率が高くなるだけであって、2回刺されると絶体絶命なわけではない。

 とは言え。9回目である。可能性は、高い方だと理解している。

 側に電話を置いたのは、万が一の時救急車を呼ぶためである。

 もし、ショック症状が出るとすれば、15分以内である。

 流水で10分ほど毒出しをして、消炎作用のある「琵琶の葉エキス」に指をドップリ浸した。

 この時点で15分経過。大丈夫そうである。

 ジンジンした痛みは、次第に薄れて来た。腫れもあまりない。適切な処置が良かったのだろう。ここからは、水をどんどん飲む。「枇杷の葉エキス」をコットンにたっぷり含ませ湿布をし、その上から保冷剤でガンガン冷やす。利尿作用のある「枇杷の葉茶」を入れて、ガブガブ飲む。

 体内に入ってしまったハチ毒を排泄する作戦だ。

 刺されてから1時間。局所がわずかに腫れている以外、何も症状はない。

 ひとまず、安心。

 記念すべき9回目の犯人は、アシナガバチだった。

 病院へは行かなかった。特に問題な症状もなかったので、今回は、見送ることにした。行ったところで、軟膏を出されるだけである。早く治るわけもなく、症状が軽くなる事もない。それは、経験済みである。

 夜半、少し腫れて来たが、「枇杷の葉エキス」湿布と保冷剤でひどくなる事はなかった。

 民間療法万歳。

 だが、これは、あくまでも私の場合。

 皆さんは、刺されたら直ぐに、病院へ行くことをお勧めする。その際は、事前に電話しておく事と、患部を流水で洗いながら、毒をしごき出す事だけは、忘れずに。出来れば、刺したハチの種類のチェックもね。

 さて、今回は、3日ほど少し腫れたが、痛みも痒みもほとんどなかった。

 とにかく、洗い流す。これが一番である。

 ちなみに、刺されてから数日間は、禁酒です。これも、早く治す秘訣である。