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モクモクと

 突き抜ける青い空に、ものすごい勢いで湧き上がる積乱雲。

 この数分後には、空を覆い尽くし、雷が轟き、大粒の雨が落ちてきました。

 

 夜明けとともにひぐらしが鳴き始める。

 最初控えめに、次第に大胆に、裏の林に響き渡る。

 夢現の中で聴くその声は、夏の朝の象徴になっている。

 今日も暑くなるんだろうなぁ。

 とはいえ、ここは。

 風が抜けると、とても清々しい。

 昼過ぎには、多少暑くなるが、ここのところは、夕立のおかげで、暑さに苦しむことはない。

 夏は得意ではないが、移りゆく日々の変化にヤキモキするのは、それほど嫌いではない。

 虫たちの声、雲の動き、風の行方。

 自然のなりゆきは、人間の侵した罪を背負いつつ。

 自然なままである。

 

 

 豊作だったインゲンも、そろそろ終盤。

 曲がったり、丸まったりと不揃いが多くなった。

 その中に。

 つのだせ〜やりだせ〜めだまだせ〜

 まるでカタツムリな一品を発見。

 あまりに可愛いので、食べる前に記念撮影。

 インゲン的には、たまたまだから。

 そ、たまたま。

 だろうけど。

 キュートよ。とっても。

 で、この後は、美味しくいただきました。

 

 ここ数年、前の畑でカタツムリが大量発生している。

 あれこれ駆除を試みているが、全く効果が見られない。

 共存するには、あまりにも多過ぎるのだが。

 強力な農薬散布は本意ではない。

 彼らにも、彼らなりのなりゆきがあるのだろう。

 こっちの都合には、合わせられないよなぁ。

 強制すれば、きっとどこかで歪みが生まれる。

 だったら、共生。

 いやそれは、ニンゲンの一方的考えに過ぎないか。