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秋空

 

 何となく、西へと車を走らせた。

 県境を超えた辺りに、狐がいるらしい。

 いや何処にでも、狐はいるのだが。

 まぁ、行ってみよう。

 

 狐の嫁入り行列が秋空をバックに整列。

 施設は、臨時休業中。

 ま、そりゃそうか。

 で、何となく、また車を走らせた。

 全く意味なく走らせた。

 すると、真っ赤な吊り橋発見。

 ウッヒョー

 テンション上がるぅ。

 観光客が皆無な吊り橋を独占。

 透け透けの足元から、下の川が丸見え。

 このざわざわ感、たまらんです。

 空は、何処までも青く澄み渡り。

 いつもより、ほんの少し足を伸ばしただけで、新しい景色が広がった。

 長いトンネルの先には、未知なる場所がまだまだあるのだなぁ。

 

 シルバーウィークの臨時営業も無事終了。

 お越しくださった皆様、どうもありがとうございました。

 回を重ねるごとに、お客様数は減少しておりますが、それが現実と受け止めております。

 多少の売れ残りはありましたが、有志のお腹に強制収容されました。と、自分の朝ごはん。

 ま、仕方ない。

 今後の課題と致しましょう。

 知らない町は、別世界。

 束の間の訪問者は、ワクワクしながら街角を曲がる。

 見たことのない風景は、見たことある情景と入り混じる。

 路地の隙間に、過ぎてきた時間を見つけ。

 ここで暮らした人々の日々を思う。