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不覚

 天気予報は、まずまず。

 おにぎりは、庭の栗で栗ご飯。

 久々のザックを点検し。

 ウエアーも準備完了。

 さぁ、明日は、磐梯山に登るぞ。

 と、意気込んだ。

 夕飯後の片付けを始めようと立ち上がった瞬間。

 私の右足の右端にある小指ちゃんが、机の角に引っかかった。

 勢いつけて立った時だったので、思いの外、力が加わった。

 痛みより、コップを落とさないように踏ん張った。

 ズシリと鈍い痛みが攻めてきた。

 あ〜あ、やっちまった。

 ただ、それほど痛みは感じない。

 それでも、冷凍庫から保冷剤を出して、小指ちゃんを冷やした。

 少し腫れてきたかな。

 一応、湿布はしておくかぁ。

 その程度だった。

 しかし、過去にも同じような経験があるので、この後小指がどうなるかを知っている。

 痛みがあまり無いのが救いだった。

 翌朝。

 私の小指は、ぷっくり腫れて紫色に染まっていた。

 普通に歩く分には、特に痛みも感じなかった。

 とはいえ。

 山は、無理である。

 登りより、下るときの荷重に、耐えられないと思う。

 ああああああ。

 情けない。

 曇りだった予報は、晴天へと変わっている。

 悔しいが、仕方ない。

 さてどうしたものか。

 栗ご飯、仕込み済みなので、炊く事にした。

 車の運転なら大丈夫そうである。

 よし、お弁当持って、ドライブだー

 

 日光、華厳の滝であ〜る。

 紅葉シーズン前なので、それほど混んでいないと踏んだ。

 以前尋ねた時、霧で何も見えなかった。

 よって、リベンジなのだ。

 お天気は最高のコンディション。

 平地を歩く分には、足もそれほど違和感がなかった。

 華厳の滝、改めて見ると、かっこいいなぁ。

 

 マイナスイオンを全身で浴びて、大満足だった。

 それから車を走らせ、中禅寺湖畔へ。

 資料館になっているボートハウスのテラスでお弁当。

 静かな水面を眺めながら、秋の日を浴びて、栗ご飯の特大おにぎりにかぶりつく。

 山へは登れなかったけど。

 まぁまぁ高いところまで来れた。

 空の下で食べるお弁当は、格別である。

 あと二週間もすると、紅葉シーズン。

 いろは坂も大渋滞になるんだろうなぁ。

 ま、この時期来れて、良かったわ。

 ベタな遠足も、なかなか面白い。

 

 復帰登山は、いつになることやら・・・