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穴があったら

 そりゃ、入るよね。

 洞窟は、外せないのさ。

 沖縄本島には、玉泉洞という有名な鍾乳洞がある。

 何度も沖縄に来ている割には、そこへはまだ行っていない。

 実は、空港よりも南に行ったことがないのだ。

 南部へ行く覚悟が、まだ出来ていない。

 これだけ来ておいて、何を今更なのだが。

 南部のあれこれを見てしまったら、沖縄には行けなくなりそうな気がする。

 ま、浮かれていたいだけか。 

 Googleマップで調べたら、うるま市にも鍾乳洞があるのを発見。

 宿からも近いし、そりゃ行くよ〜

 本格的な一般公開は、2018年からと、新しい施設である。

 え、こんなとこにあるの?

 と、いうような砂利道の先に手作り感満載の受付があった。

 車も数台しか停まっていないが、空いてるのは嬉しい。

 受付では、標識に沿って進んでくださいと。

 え、入口ここじゃないの?

 鍾乳洞感が全くない砂利道をてくてく進む。

 いや、どこにあるの?

 え、ここ?

 熱帯植物が垂れ下がった岩場に入口発見。

 

 手作り感満載と思いきや。

 内部は、ちゃんと整備されており、撮影スポットまで準備されている。

 あんまり期待していなかったが、予想以上に楽しい。

 洞窟に惹かれる理由は、音である。

 人工的な音がほとんどない空間に、自分の足音と息遣いが聞こえる。

 他にお客さんがいなければ、話し声さえ無い。

 閉ざされた空間の音の響きが、心地良いのだ。

 鍾乳石の美しさは、オマケみたいなものである。

 どうやら、鍾乳石をブルーのライトで照らすのが、鍾乳洞界の流行りのようである。

 ま、綺麗だけどね〜

 約300メートルの探検を満喫した。

 出口には、岩の形がハート型にくり抜いたように見えるハートロックなる場所があった。

 お若い者たちは、きゃっきゃとその場所で撮影をしていた。

 ま、見えなくも無いけど、ちょっと強引ね。

 で、ハートがそんなにいいのかね?

 オバはんは、ハートの恩恵など、知らんわ。

 と、ぶつぶつ思っていたら。

 

 コーヒーの木、発見。

 おお、すげー

 あたしゃ、こっちの方がキュンとするわ。

 育つんだね。

 

 3泊4日の沖縄旅だが、観光できたのは2日間。

 そこに四つもグスクを入れたから、ちょっと頭が混乱気味。

 それでも、城壁の美しさに惚れ惚れ。

 鍾乳洞もワクワク。

 ホテルの朝食をつけたので、沖縄料理はそこで満喫した。

 ただ、バイキングも3回になるとちとキツい。

 幸いだったのは、レストランを選べたことだが、どうしても食べすぎちゃう。

 欲、出さなきゃいいのにね。

 帰りの飛行機から、富士山遠くに見えたぜ。

 あああ、また行きた〜い。

 心残りは、空港で買う予定だった黒糖チョコが売り切れだった。

 ホテルのショップで買っておけば良かったぁ。