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タッチュー

 三日目。

 意気地なしで、本部富士に登れなかったから。

 海に浮かぶあの島へ、ひとおもいに行ってしまおう。

 ずっと気にはなってたけど、船に乗るのを考えると、ちょっと億劫になっていたのよね。

 お天気は、午前中勝負。

 ホテルからフェリーターミナルまでは、車で10分。

 行ってしまえ〜

 中央に見える三角帽子のような山。

 伊江島タッチュー。

 タッチューとは、とんがったというような意味らしい。

 ただ、島へ渡って知ったのは、伊江島の人は、この山をタッチューとは呼ばんらしい。

 城山(ぐすくやま)って呼ぶんだって。

 全くの予備知識なしで、向かう私。

 高校生らしき集団が賑やか、賑やか。

 およそ30分で到着。

 目的は、城山に登ること。

 途中までバスもあるみたいだけど、徒歩で向かうぜ。

 日差しが強くて、さすが南国。

 サングラスは必須だわ。

 港から歩いている人は、皆無。

 いや、町を歩いている人も、そもそもいない。

 タッチューとは、どこにも書いてない。

 ここまで約30分。

 ゆるい坂道を黙々と歩いた。

 昨日の夕方までは、ここへ来るとは全く考えていなかった。

 案外、する〜っと来れるのね。

 歩行者用の階段を登る。

 ま、殆どここから登る人はいないだろうなぁ。

 日差しがあると、やっぱり暑い。

 まだ3月なのに、体感は7月。

 おお、お出ましだ。

 岩岩しいねぇ。

 昨日の本部富士とは大違いだ。

 この島へ来る観光客は、もれなくここへやって来る。

 ま、登るか登らんかは、それぞれだけどね。

 もちろん行くよ。

 そのために来たんだから。

 頂上までは、ほぼ階段。

 割と急ではあるけれど、あっという間に頂上。

 標高172メートル。 

 海岸から徒歩なので、まんま172メートル登ったのよね。

 

 対岸は、本部の町。

 昨日は、あっちから見て、登ることを決めたのさ。

 頂上では、お若いのが楽しそうに記念撮影。

 

 島は、港を中心とした南側に町がある。

 反対側は、ほぼ農地。

 ここは、ピーナッツとサトウキビが作られている。

 周囲22kmの小さな島である。

 城山以外は、ほぼ平地。

 この小さな島に、なぜか空港がある。

 今は、定期便の就航はないし、立入禁止区域もある。

 それが不思議だった。

 その理由は、三春に戻ってから知る事になる。

 この事実を知っていたら、行けなかったなぁ。