退院してからは、3ヶ月ごとの経過観察診察がある。
血液検査と半年ごとのCT、一年ごとの内視鏡検査が5年間続くのだ。
病巣はキレイに取れたが、再発と転移の可能性は否定できない。
5年何もなければ、初めて完治に至るわけである。
検査でも、告知を聞いても、動じなかった私が、とうとう感情的になった。
術後の麻酔は、一定期間しか使えない。
確かに痛みが抑えられるので、相当強い薬なのだ。
手術に向けての準備が始まった。
基礎検査に加え、麻酔科、リハビリ科の説明があった。
手術は腹腔鏡で行われる。
呆気なく病院へ戻ってしまった。
診察した主治医は、手術を早めましょうと言っただけで、触診さえしなかった。
CTも血液も異常がないので、そんなもんなのかも知れないが、患者としては、もっと寄り添った診察をして欲しかった。
12月 1日(水)待ち焦がれた朝が来た。
お腹の鈍い痛みは続いていたが、ひどくなる事もなく、現状維持だった。食事は、小学生の胃袋並だが、だいぶ食べられるようになっていた。
朝食が終わると、帰る準備を始めた。帰る気満々の私は、荷物をすっかり片付け、着替えも済ませた。
ステントが入った嬉しさで、友達にメールしまくった。
食事が始まる〜。やった〜。
と、その喜びは、打ち砕かれる。
そう簡単に食わしてはくれない。
入院してから1週間後、やっと先が見えてきた。
詰まりかけている大腸を広げるため、金属のバネみたいなものを挿入させるというのだ。上手くはいれば、腸内が広がりある程度の広さが確保でき、腸閉塞の心配が減る。というわけである。
覚悟はしていたものの、いざ目の前に迫るとバタついてしまう。
予定では、検査のため約2週間の入院と告げられた。
手術が前提の検査入院である。
検査結果が出るまでは、どうしようもない。
いつも通りの生活を続けた。ただ、少しだけ食べ物に注意した。
当初は、11月から営業を再開させようと考えていた。しかし、どう転んでも入院になるだろうから、当面の営業再開は無理だと判断した。
三春病院の内視鏡検査は、毎週金曜日だけだった。...