ちょいと足を伸ばし、塙町へ行ってみた。
会津や浜通りへは、ちょくちょく行くが、中通り南東部は、まだまだ未開の地である。
駐車場のソメイヨシノ。
ぽつぽつ花開いてきたなぁ。
そう思った翌日。
五分咲きオーバー
早すぎるよ。
売れ残りセールで買ったチューリップ。
植え時を完全に逃しており、ダメ元で土に埋めた。
でもちゃんと咲くのね。
でも、なんか変。
かなり寸足らずで咲き出してしまった。
ま、咲いたから良しとしよう。
ふと見上げれば、上弦の月。
落ちた太陽に棚引くような雲。
思わず、携帯のカメラを起動させた。
この美しいコントラストは、日没後のわずかな時間だけ。
時々店の前を通るニャンがいる。
見ていると、迷わずアプローチを登ってくる。
「どちら様ですか?」
そう、声をかけると、
顔色を変えずに、通りすがりの者です。といった面持ちで林に消えてゆく。
もう、冬の陽射しではない。
日向の暖かさは、凍てついた風を感じさせない。
福寿草の群生地があると聞いて、ちょっくら車を走らせた。
その昔、父が大切に育てていた福寿草の鉢植えを譲り受けたことがある。今ほど、植物をちゃんと育てられなかった頃で、花が終わると手入れを怠り、夏の暑さで簡単に枯らしてしまった。それからは、福寿草を見るたびに、心がキュンと痛む。
ギューんと冷えた朝、琵琶の葉の先に光る雫。
朝日を受けて、煌めいているが、いつまで経ってもそのままだ。
ああ、凍っていたのね。
そりゃ、氷点下11度だもね。
寒かろうが、コロナ蔓延だろうが、植物は、次の季節へ移ろってゆく。
昨年植え替えた水仙が、顔を出し始めた。